~仏教用語:縁 幸せの方角1~

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「ああ!」

テレビを見ながら、大声を張り上げる。

人は、本当に驚いたときには、
声を失うものである。

そこには、盗難にあった佛像が、テレビに映っていた。

健仁寺で盗まれた佛像が見つかり、
犯人が逮捕されたというニュースでの場面である。

そこには私*1が、10代より4年半の時を過ごした、
毘沙門天の像(一木造り、高さ60センチ)が映っていたのだ。

本尊:毘沙門天は、秘佛のため、一般には公開されていない。
ここでいう、像とは、毘沙門天のお前立ちのことである。

*1:私
   koei:日響娃の夫であり、僧籍を持つ。
   日響娃と共に、この仏教用語のコラムを担当している。
   これからも時々出てくるので、お見知りおきください。
   尚、月に一度、第3金曜日、中目黒にて、坐禅の会を催しています。
   詳しくは、このブログ『真帆片帆』をご覧ください。
 
しかも盗難にあったのは、2008年10月のことだという。

他にも、21体という有名無名の佛さま方のお姿。
一体この佛像を盗んだ人は、
どうやってこのように佛像を盗み出すことが出来たのだろう。

新聞報道によると、逮捕されたのは、三重県在住の男性。
盗難にあったのは、佛像は21体、掛け軸3本。

この男性は、防犯カメラにより、
駐車場にあった車のナンバーから、身元が割れ、
運悪く逮捕されてしまったわけであるが、
お寺さんの方としても、
まさかお参りにきた方を、犯罪者と思って接するはずもなく、
そこには、必然的に性善説に基づいた対応がなされていたはず。

結果、そのことが多くの佛像の盗難という、
近年まれに見る事件へと発展してしまった。
誠に残念な事件が起きてしまったものだ。

毘沙門堂*2で過ごした4年半という月日の中、
日々お茶やお佛飯を献じ、
お経や、毘沙門天*3のご真言
「オン ベイ シラマナヤ ソワカ」をあげてお仕えしていた佛さまと、
まさかこのような形で、お目にかかろうとは…。

今年、不思議なことに、『毘沙門堂』という言葉をよく耳にした。

私は、気功教室を都内で開いているのだが、
ここ数年、賀状のやり取りぐらいしかしていなかった、
昔の生徒さんより、連絡があった。

その方を、仮に、『鈴木さん』としておこう。

鈴木さんとお会いして、昔話などをしていた折に、
今は自身の仕事のほかに、
心遍路というNPO法人の仕事にも携わっており、
その中の、『心遍路おとなの学校』に参加されている方に対して、
気功体験教室をやってくれないかという提案を頂き、
私も快諾して、2度ほど中目黒の方で、気功の体験教室を行なうことになった。

そこで、そのNPO法人 心遍路の代表である福本さんを紹介された。
(NPO法人 心遍路に関しては、心遍路のHPを参照してください。)
   http://www.kokorohenro.org/

氏は、このNPO法人を通じて、目や身体の不自由な方と共に、
秩父の霊場巡りをされている。

気功体験教室は、
そこに関係するスタッフの方や、
心遍路の思想に理解を示された旅行会社(トラベルサポーター)の方に対するものだった。

おかげさまで、気功の体験教室も無事終わり、
参加された方には、気功の面白さが少しは伝えられたと思う。


*2:毘沙門堂
   比叡山を開いた伝教大師最澄が、
   比叡山根本中堂のご本尊:薬師瑠璃光如来の残材で、
   2寸2分という小さな毘沙門さまのお姿を刻まれた。

   その毘沙門さまを桓武天皇に献上され、
   帝の冠の中に納めて、肌守りとされたのが、起源とされている。

   たびたびの戦乱を経て、江戸時代、天海大僧正によって、
   現在、山科の地に、復興された。


*3:毘沙門天
   四天王のお1人:多聞天
    ・四天王とは、持国天(じこくてん):東の守護神
    ・増長天(ぞうちょうてん):南の守護神
    ・広目天(こうもくてん):西の守護神
    ・多聞天(たもんてん):北の守護神
   単体で呼ぶ場合には、毘沙門天(びしゃもんてん)、
   鎮将夜叉(ちんじょうやしゃ)とも呼ばれている。)


        ~以下、来週の21日(土)へつづく~